フェンス選びの際の3つの基本ポイント

2020/09/14 BLOG

外構工事を進めるにあたって、玄関周りや駐車スペースなどと同時に検討するのが、目の前の道やお隣の敷地との境界をどうするか。化粧ブロックで作った壁や植栽を用いた生け垣を作ることもありますが、フェンスを取り入れたエクステリアがスタンダードと言えます。比較的簡単に設置できる上、外観のデザイン性という面でも有効なアイテムは、毎シーズン様々な新商品が出続けています。ここでは、新築工事やリガーデンにとって欠かせないアイテムであるフェンスを選ぶ際に、事前に知っておくべき基礎知識をお伝えします。

 

目的・機能性・メリット

 

フェンスは素材やデザインはもちろんのこと、設置場所や値段によって、意味合いが異なってきます。どんなフェンスをどこに設置すればどのような効果が得られるか事前に知っておくことで、理想のお庭を作ることが出来ます。エクステリアの主役ではありませんが、生活を根底から支える必須アイテムの仕事ぶりを知っていきましょう。

 

目隠し、防犯

フェンスを設置する一番の目的は、防犯面を強化すること、道路やお隣との境界をはっきりさせること、家のプライバシーを保つことです。ただ、防犯面のみを追求しすぎると無骨なデザインになってしまい、デザイン面でマイナスになってしまいます。したがって、防犯面を考える際も見た目の美しさや他のアイテムとの調和性も同時に考えていきましょう。

例えば、道路の交通量が多く部屋の中にいても落ち着かない場合であれば、行き交う人の視線が気にならない程度の高さの高木や目隠しの効果も期待できるデザインのフェンスをエクステリアの前面に設置しましょう。

お隣との境界線は明確にしておきたいけど開放感はキープしたい場合は比較的背の低い、または隙間の大きいフェンスなど、一例を挙げればメッシュフェンスなどがベストです。防犯面に不安がある場合は、乗り越えにくい高さのフェンスや上部が尖っているようなデザインのフェンス、縦桟で足を引っ掛けづらいタイプのデザインがいいでしょう。

 

採光、通風

人の視線をシャットアウトしてプライバシーを高めるのも大事ですが、そのことに重点を置きすぎてエクステリアの環境が悪化してしまったら、せっかくの開放的な空間が台無しです。隙間のほとんどない頑丈なフェンスで敷地全体を囲んでいたら、第一に通風性が損なわれます。空気の流れが淀むとお庭全体の湿度が上がり、雨のたびにジメジメした空気が滞空します。密閉したフェンスによって日の光も効果的に取り入れられず乾燥もろくに出来なければ、家の壁や日影になる場所にはカビなどが発生し、外観を損ねるとともに躯体にダメージを蓄積させます。これらは決してオーバーではなく、よく聞かれる暮らしづらいエクステリアの原因の一つなのです。こんにちの密集した新興住宅街などでは、気密性の高いフェンスは時として快適なガーデンライフのさまたげにもなります。プライバシーを確保しながらも日光をしっかり取り入れたいところは、半透明のポリカーボネート製の板を組み込んだフェンスで採光性をキープし、しっかりと日光で照らしてあげましょう。空気の流れをしっかり保ちたい箇所ならば、ルーバーフェンスを取り入れることで遮蔽性と通風性を両立できます。

 

トータルコーディネート

フェンスを選ぶ時は、家やエクステリアとのコーディネートにも配慮をすると全体のデザイン性がアップします。メーカーが同一であれば家のドアや窓枠、手すりなど、エクステリアのパーツであれば門扉やブロックの笠木などと材料やカラーリングを揃えることで統一感が出てきます。質感は同じにしてカラーリングを変えてエクステリアに動きを持たせる方法もありますが、しっかりと全体のテーマとなる色を把握していないと、チグハグな印象のエクステリアになってしまうので慎重に考えましょう。

フェンスももちろんデザイン性を求めていけば、それに応じて金額も上がっていきます。敷地を囲む四方全てのフェンスに大金を使っては費用がかかりすぎるので、ご家族やお客様の目に触れやすいお庭のファサード部分にはこだわった美しいフェンスを、お隣との境に通路などほとんど誰も注目しない箇所には安いメッシュフェンスを取り入れるなどして、デザイン性と費用の線引を考慮しましょう。